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長時間眠っても疲れが取れない、休日にお昼まで寝てしまうということはありませんか?
私たち人間の身体は、生活習慣が乱れると睡眠の質も低下するようにできています。
逆に生活リズムが整えば、適度な睡眠で十分回復することができます。

睡眠不足は、注意力や活力を低下させたり、イライラを引き起こしたりする原因です。さらに、生活習慣病のリスクを高めることでも知られています。
体と心の健康を守るためにも、睡眠の質を上げることが重要です。今回は、睡眠の質を上げる方法について見ていきましょう。

生活習慣
睡眠の質は、生活習慣によって左右されます。寝る直前に交感神経を刺激する行動を取ると、脳が覚醒し、睡眠の質が低下してしまいます。具体的な例としては、飲酒や喫煙、熱いお湯での入浴などがあります。
また、体内時計が乱れると、睡眠の質も低下します。体内時計は、体に備わる24時間周期のリズムを作り出すシステムです。夜に眠くなり、朝になると目覚めるのは、体内時計の働きによるものです。光を浴びるタイミングや食事・運動の時間は、体内時計に影響を与えます。したがって、生活習慣によって体内時計が乱れると、眠りにつけない、朝起きられない、途中で目が覚めるなどの問題が生じる可能性があります。

睡眠環境
睡眠の質には、睡眠を取る環境も重要な要素となります。例えば、暑すぎたり寒すぎたり、騒音が聞こえたり、明るすぎたりする環境では、良質な睡眠を得ることが難しくなります。
また、枕の高さやマットレスの硬さが自分に合っていない場合も、眠りにくくなる可能性があります。

ストレス
ストレスを感じると、交感神経が活発になり、睡眠が妨害されることがあります。ストレスによって寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めたりするなどの悪影響が現れる場合があります。したがって、睡眠の質を高めるためには、リラックスして眠ることが非常に重要です。

眠りの質を高めるコツ
上記で説明した睡眠に影響する要素を踏まえて如何に快適に寝るか。
そこで知っておきたいのは、眠りのリズム。睡眠には脳が起きている状態の「レム睡眠」と、脳も眠っている状態の「ノンレム睡眠」があり、交互に繰り返しています。眠りにつくとまず90分間程度の「ノンレム睡眠」状態が訪れ、すべての睡眠の中でも最も深い眠りとされています。この最初の「ノンレム睡眠」状態時にしっかり眠ることができれば、睡眠の質を上げることができるのです。つまり、入眠時の状態をベストにしておくことがカギとなります。入眠時に意識したいのは、つぎの5つ。
1.夕食は就寝3時間前、入浴は就寝2時間前までに

布団に入るときは、体も心もリラックスした状態を作っておきたいもの。胃の中に食べ物が残っている状態だと、胃腸が消化のために働き続けてしまうため、「ノンレム睡眠」に入りづらくなってしまいます。
また、湯船につかることも大切なのですが、体の中心の温度「深部体温」は眠る時に下がるため、眠る直前にお風呂に入るのではなく、2時間かけて徐々に深部体温を下げながら体が眠る準備を整えることをおすすめします。
2.眠る前のスマホ操作、アルコール・カフェインの摂取を控える

スマホやパソコンなどの電子機器が放つブルーライトは太陽の光に近い性質のため、脳が時間を誤認識して、覚醒してしまうことがあります。さらに、眠る時に必要な副交感神経の働きを鈍くするカフェインや、アルコールを分解するためにアセトアルデヒドが発生するアルコール類を飲むことは控えましょう。
3.眠る前に軽くストレッチをする

体の血液循環を良くするストレッチは、深部体温をスムーズ下げる効果があります。また筋肉の緊張をほぐす効果もあるので、体がリラックスして、深い眠りにつきやすくなります。
4.アロマオイルを使う

自律神経を整えるラベンダーや、ストレスを和らげ前向きな気持ちに導くオレンジ・スイートなど、自分にとって心地よい香りを使うとより効果的。アロマオイルをティッシュに1、2滴しみこませ、枕元に置いておくだけでもいいでしょう。
5.寝つきをよくする音楽を聴く

リラックスしているときは、脳波がα波という波長になっています。α波に切り替えるには、リラックスできる音楽を聴くのがいいでしょう。眠る1時間前から音楽を聴き始めて、眠る時には睡眠の邪魔にならない音量にするか、音を止めましょう。